関節リウマチは単なる関節痛ではない

関節炎と聞いて、まず頭に浮かぶのは何でしょうか?

関節痛と答えた人は、あなただけではありません。関節炎に苦しんでいる人でさえ、症状は関節のこわばりや痛みだけだろうとすぐに思い込んでしまいます。しかし実際には、関節炎の症状はそれ以上に広範囲に及びます。特に関節リウマチ (RA) 患者の場合、その傾向が顕著です。

この病気についてさらに詳しく知るために、RAによって引き起こされるいくつかの症状について知っておく必要があります。

1. 心血管疾患のリスク増加

RA は、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患のリスク増加と関連しています。この相関関係により、RA の深刻な性質に多くの注目が集まっており、RA への曝露を最小限に抑える方法について医療専門家に相談するのが最善です。

すぐに始められるのは、食生活に気を配り、血糖値やインスリンを急上昇させる精製糖やでんぷん質の摂取を減らすことです。可能であれば、毎日のルーチンに何らかの活動を加えて、血流中の余分なブドウ糖を燃焼させるようにしてください。

2. 結節の発生

RA 患者は、皮膚の下に結節と呼ばれる小さくて硬い塊ができることがよくあります。これは、病気が進行した RA 患者に特によく見られます。結節は炎症を起こしている関節の近くにでき、気付かないほど小さい場合もあれば、不安になるほど大きい場合もあります。

痛みがなく、命にかかわるものではないため、治療の必要はほとんどありません。また、関節リウマチを悪化させることもありません。ただし、結節が大きい場合は特に厄介です。その場合は、結節の大きさを小さくするのに役立つ薬があり、場合によっては手術で切除することもできます。

3. 息切れ

喫煙歴のある RA 患者は、RA 関連の肺疾患を発症する可能性が高くなります。RA 患者は、関節痛や炎症が始まる前に肺疾患を経験することもあります。

息切れは、肺の瘢痕化によって引き起こされることが多く、これは長期にわたる炎症によるもので、慢性的な乾いた咳、疲労、食欲不振を伴うことがよくあります。また、肺の周囲の組織が炎症を起こし、胸膜炎を引き起こす場合もあります。

4. ドライアイまたは視力低下

RA は非常に複雑なため、目など、思いもよらない体の部位に影響を及ぼすことがあります。最も一般的な目の症状は乾燥で、目が感染症にかかりやすくなります。目の重度の乾燥は角膜を損傷することも知られています。

5. 疲労

RA のあまり目立たない症状の 1 つは慢性疲労です。慢性疲労は、体の一部だけではなく、全身に影響を及ぼす持続的で全身的なタイプの疲労です。

RA 患者にとって、これは通常、インフルエンザにかかりそうなときの感覚とあまり変わらない、激しい疲労感として経験されます。疲労感は RA に直接関係している場合もありますが、薬の副作用、貧血、うつ病 (慢性疼痛患者にもよく見られます) の結果である可能性もあります。そのため、異常なレベルの疲労感を感じている場合は、必ず医療専門家に相談してください。

6. 腎機能の低下

研究によると、RA 患者は腎臓病のリスクも高くなる可能性があるそうです。RA 患者が経験する重度の炎症、コルチコステロイドの使用、高血圧、コレステロール値はすべて、RA 患者の腎機能低下の一因となります。

心配な場合は医師に相談してください。腎臓病は簡単に発見できます。また、塩分の少ない食事を維持し、一般的な抗炎症薬である NSAIDS の服用を減らすことも役立ちます。

7. 手根管症候群やその他の神経障害のリスクが高まる

手根管症候群は、実は RA の一般的な合併症です。RA 患者は関節や腱の腫れを経験することが多いため、正中神経が圧迫され、手根管に問題が生じる可能性があります。

通常、手根管症候群は中指と親指にチクチクしたり痒くなったりする感覚として始まり、手に目に見える腫れがなくても腫れた感覚を伴います。対処しないと、手根管症候群の痛みと症状は時間の経過とともに重篤化し、衰弱させる可能性があります。

RA は関節炎の中でも比較的一般的な種類の 1 つですが、複雑で誤解されやすい病気の 1 つです。RA に関連するあまり知られていない症状について学び、早期に対処して RA をより適切に管理することが重要です。